【入居者レポート】仕切りを工夫して、一体感のある住まいに

千代田区/K 邸

■眺めをさらに享受するために

それぞれの個室は欲しいけれど、密室ではなく、空気感が伝わる住まいであって欲しいとは、多くの家族が願う理想的な空間ではないでしょうか。
オーダーメイドによって、一体感あふれる間取りを実現したKさんのお宅を拝見しました。


標準プランでは右手奥にあった書斎の位置を移動し、二つの開口部から眺めが享受できるLDKを実現。
Kさん一家はご夫妻と9歳の息子さんの3人家族。
以前からお住まいの、同じ区内に建つ分譲マンションを購入したいと考え、物件情報を収集。条件はなるべく駅から近いこと、大規模で共用施設が充実していること、駐車場があることでした。
ご夫妻が選んだ住戸は富士山が望める西向きの高層階の1室。玄関側に主寝室、バルコニー側に書斎のある2LDKを基本にしながら、自分たちの好みやライフスタイルに合ったプランへと大きく間取りを変更していきました。
もとのプランでお二人が最も気になったのは、せっかく景色のよい窓ぎわに書斎がある点。
ご主人の書斎はほしかったものの、もっと眺めが享受できる住まいにできないかと考えた奥様は、変更希望案をプランコーディネーターに提出。
その基本プランをもとにできあがったのが現在の間取りです。
広いキッチンカウンターは食事の場だけでなく、息子さんが宿題をする場としても活躍。
引き戸で仕切った右奥のスペースは新設した子ども室。
■絵画が映えるギャラリーのような空間

まず、窓ぎわにあった書斎スペースは寝室脇に移して続き間のように引き戸でつなぐ一方、キッチンの位置も移動。また、もともとキッチンがあった位置には引き戸で仕切ったコンパクトな子ども室を新設しました。
個室が一部屋増えた分、リビングダイニングは縮小されていますが、実際に室内を見ると、実に明るく開放的。
すべての個室が引き戸で開閉できるため、開け放つと西側の二つの開口部から入った光が室内の奥まで到達し、家じゅうがワンルームのようです。
(左)窓ぎわから奥へ移動した書斎。ルーバー状の引き戸で仕切ることで光や風も通り、開ければ他の部屋とつながるので、閉塞感はなし。

(右)LDK の脇に新設した子ども部屋。引き戸を開け放つと、LDK と一体のスペースとしても使えます。

また、寝室の一角に軽く間仕切り壁で仕切って部屋との一体感を出した収納スペースを設けたり、書斎の一角に着物の収納を兼ねたベンチを造りつけるなど、家具や収納にも奥様のアイデアをもとにした工夫が満載。
「キッチンの間仕切りカウンターは最初は作業台のつもりで特注したんですが、あとで食卓として十分使えそうだと気づき、思いきってダイニングセットを処分しました。今は子どもが宿題をするのもここですね」と奥様。
収納家具は造りつけに徹し、高さやボリュームのある家具を排した室内はすっきり見えます。
キッチンも奥様のアイデアが満載の機能的なスペース。家電やゴミ箱などがカウンター下にすっきりと納まっています。
さらに、Kさん宅でひときわ目を引くのが、各部屋にセンスよく飾られた絵の数々。
実は奥様の父上は元画商で、実家から譲り受けた名画が数々あるそうですが、以前の住まいでは飾るスペースもなく、しまい込んだままだったとのこと。
「絵が掛けられる家に住むのが夢でした」と語る奥様は、住まいが完成する前から一枚一枚にふさわしい額装を百貨店に発注し、どこにどの絵を飾るかを入念に検討、家じゅうギャラリーのような空間をつくり上げたというわけです。
廊下側にあった物入れをなくしてLD の扉を移動したため、コンパクトな動線に。
■オーダーメイドのポイント

(1)引き戸で仕切ったコンパクトな子ども室を新設。
(2)右のスペースにあったキッチンを移動。
(3)窓際にあった書斎の位置を変えて、奥の部屋と引き戸でつなぎ、リビング側には引き違いの格子戸を。
(4)間仕切り壁で軽く仕切り、部屋との一体感を出した収納スペースを確保。
(5)廊下側にあった物入れをなくして、各部屋の動線がスムーズになるようレイアウトを変更。

■私のオーダーメイドマンションエピローグ

部屋のすみずみに至るまで、理想の空間づくりに情熱を傾けた奥様は出来映えに満足そう。最後に住み心地を問うと、「全体がつながった大きなワンルームみたいな家なので、温度差がないのもいいですね」と一言。
空間の一体感だけでなく、家族の仲のよさまでが伝わってくるような言葉でした。

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